大今良時著「不滅のあなたへ」(少年マガジン)は誰に挑むのか?
大今良時氏の「聲の形」が連載をはじめたとき、障害をテーマにしたことに驚いた。
その後、同作は大ヒットし、映画化までたどり着いた。
そして、新連載「不滅のあなたへ」がはじまった(2016年の第50号(2016年11月23日))。
どんな作品になるのだろうか。ヒントをもとに考えてみる。
(ネタバレを含むのでご注意下さい)
表紙には過激なコピーが並ぶ。
- 漫画の神に挑む
- 今描かれる新しい聖書
まず、「漫画の神」とは誰だろう?手塚治虫さんか?
「新しい聖書」が描かれるとするなら、「いままでの聖書」はなんなのか?
作品の巻頭には、
- 大今良時、本誌に帰還。
- “それ”はあなたを永らえる孤独な旅人…。
- いつかきっと死んでしまうすべてのあなたへ…、この永遠の旅を贈る。
歓迎の言葉と、本作へのヒントがある。
「それ」と「あなた」は別の存在らしい。
本編は、第1話「最後のひとり」が始まる。
舞台はある星。地球であるかは、わからない。
登場人物は
- 私(観察者?)
- それ(球→石→コケ→レッシオオカミ→?)
- レッシオオカミ(ジョアン?)
- 少年
と少ない。
物語は、少年とそれとの関わりを丁寧にえがきながら進んでいく…。
「私」によれば、「それ」は
ありとあらゆるものの姿を写しとり変化することができる
姿を獲得するには
獲得には条件がある
「刺激」である
という存在。
まだ謎だらけでよくわからないが、ファンタジーやSF的な要素がある。
最後に
- さよならから始まる永遠の物語。
- 次号、それは次のひとりに出会う。
と結んでいる。
同じく、巻末の予告には
- 「さよなら」から始まる巨弾ファンタジー
- 地上に投げ入れられた“それ”は最初に出会った少年に姿を変え、冒険が幕を開ける…。
と。
「さよなら」とこれからのストーリーを予感させる。
謎は多いものの、姿を獲得する「それ」がひとと関わっていくことで、ストーリーは進んでいきそうだ。
絵柄が美しいだけに、どんな世界を描くのかのかも楽しみ。
その他、今週の連載で熱かったのは
安田剛士著「DAYS」
聖蹟対梁山戦が始まる直前のロッカールーム
がんばれ、と選手を送り出す監督。
めちゃくちゃ頑張ります
と答える水樹。
王偉(ワンウェイ)の次の対戦相手、磯部駿助との試合。
リズムを使うことを覚えた主人公、えーちゃんこと栄一郎がさらに成長していきそうだ。
では、また来週。